2010北海道情報・印刷産業展が盛大に開催
50社146小間が出展、来場者6,400人
 北海道印刷工業組合と関連6団体で構成する北海道情報・印刷産業展実行委員会が主催する2010北海道情報・印刷産業展が9月2日から4日までの3日間、札幌市白石区のアクセスサッポロで50社146小間の出展で開催された。
 設備導入、情報交換の場としてユーザーはじめ関係者から高い評価を得て、会期中6,400人の来場者で賑わった。
 また、2日と3日に開催した4つの公式セミナーは盛況であった。

 2010北海道情報・印刷産業展は、北海道印刷工業組合、北海道グラフィックコミュニケーションズ工業組合、北海道製本工業組合、北海道フォーム印刷工業会、日本グラフィックサービス工業会北海道支部、北海道紙器段ボール箱工業組合、北海道印刷機材販売業者懇話会の7団体で構成する北海道情報・印刷産業展実行委員会の主催で、経済産業省北海道経済産業局、北海道、札幌市の後援を得て、9月2日から4日までの3日間、札幌市白石区のアクセスサッポロを会場に開催され、会期中6,400人の来場者で賑わった。
 同展は、21世紀の情報化時代を見据えて、IT時代に対応するために開催され、北海道の印刷関連業者に的確な情報を提供するため、プリプレス、プレス、ポストプレスに加えて各種ソリューションまでの全工程にわたる最新機材やソフトウェア、資材、情報機器等が出展された。
 展示会初日の2日午前9時30分から、来賓・出席者などが出席して開会式が開催された。
 最初に、岡部康彦実行委員会会長(北海道印刷工業組合理事長)が、来賓に対して臨席のお礼、機器・資材メーカーならびに北海道印刷機材販売業者懇話会会員に対して出展と協力のお礼を述べた後、「印刷業界を取り巻く環境は、国際化、高度情報化、少子高齢化、成熟化という4つの潮流の影響を受け大きく変化をしてきた。これからは従来の印刷物製造は勿論であるが、その製品にサービスという部門を提供するという新しい形の情報価値創造産業へ変容、変革することが重要になってくるのではないか。アメリカの印刷工業組合PIA会長のマイケルメーキン氏は、1ドルの印刷物の周りには6〜8ドルの付帯サービスがあると話していた。この産業展に必ずや素晴らしいヒントと手がかりがあると確信している。3日間で6,000人の来場者を見込んでいる」と主催者を代表してあいさつを述べた。
 次に来賓紹介が行われた後、3人の来賓から祝辞が述べられた。
 柚原北海道経済産業局長(東川敏文地域経済部次長代読)は、「最近の経済情勢は、一昨年のリーマンショック以来、特に大きな打撃を受けたものづくり産業も回復してきて大体8〜9割という状況になってきたところもあるが、残念ながら円高ということもあって急激にまた心配の種が増えた状況になっている。経済情勢はなかなか予断を許さない状況であるが今後どのような形になって行こうとしても情報や印刷は必ず残って行くと思う。ただしその対応は必ずしも従前と変わらないというわけでなく、大きくその中身が変わって行くと私どもも考えている。本日ここでこれから3日間開催される情報・印刷産業展が皆さんの仕事に対して新しいヒント、新しいビジネスモデルを構築する上で非常に役立つと私も思っている。この流れを皆さんの中で取り組むだけでなく、地域の人々のニーズにどうやって皆さんの立場から応えていくか。言ってみれば地域のニーズを取り込んだ形で皆さんの仕事も発展して行けるのではないかと思っている」と述べた。
 高橋北海道知事(野原直彦産業振興担当局長代読)は、北海道経済の活性化に向けて、道としては当面の中小企業、雇用対策に加えて中長期な視点から産業経済の構造を力強いものにしていくために、食クラスターの形成、観光といった北海道が全国的に見ても比較的優位にある産業の振興、加えて厳しい状況にあるがなんといっても経済波及効果の高いものづくり産業の集積促進に重点を置いてやっていかなければならないということで粘り強く取り組んでいる。印刷業界を取り巻く環境は長引く景気の低迷で印刷需要が減少傾向にある中、新しいメディアの出現などにより競争が激化するという大変厳しい状況にあると認識している。こうしたなか、このように新しい機械、技術、情報を収集する場、さらには企業間の連携、ネットワークの場となる産業展の開催は皆さんにとっても誠に意義深いと考えている。是非とも産業展を契機として業界の新たな発展の場、企業の経営革新に結びつけていただき発展されることを祈念する」と述べた。
 上田札幌市長(平木肇ものづくり支援担当課長代読)は、「昨今、北海道の経済をどう振興して行くかという議論が盛んに行われている。札幌市でも産業振興ビジョンとものづくり振興戦略という2つのプランの策定を今進めていて、各業界にいろいろとヒアリングをさせてもらっている。印刷産業も勿論ヒアリングをさせてもらった。印刷産業は食料品製造業に次ぐ出荷額では第2位で市内の主要産業である。個々の企業をみると技術の進歩が早く、大きな設備投資を随時行って行かなければならない。お客様のニーズに応えるために環境という視点も取り込んで行かなければならないということで大変努力をされている業界ということを改めて認識した。本産業展は最新の印刷製本技術、システムと同時に最新のセミナーも開催され印刷産業の発展に非常に貢献していると同時に印刷に携わる皆さんが直接顔を合わせて情報交換ができる貴重な場と伺っている。印刷産業に携わる皆さんの活躍に期待するとともに札幌市も印刷需要の増大につながると思われる食品関連や観光等の企業誘致については石狩市と共同で進めるようなかたちで、人や物が交流する元気な街づくりということを目指して頑張っているので、ご理解ご協力をよろしくお願いしたいと思う」と述べた。
 つづいて、来賓の東川敏文北海道経済産業局地域経済部次長、野原直彦北海道経済部産業振興担当局長、平木肇札幌市経済局産業振興部ものづくり支援担当課長、岡部康彦実行委員会会長、板倉清実行委員長(北海道印刷工業組合副理事長)によりテープカットが行われ開幕した。
 同展において「第4回メディア・ユニバーサルデザインコンペ入賞作品展」、「第51回全国カタログ・ポスター展入賞作品展」、「2010第61回全国カレンダー展入賞作品展」が同時開催された。
 さらに、2日と3日には、「望まれる印刷・関連企業になるため【第4弾】」をテーマに4つの公式セミナーが開催され、盛況であった。

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