植物油インキマークのご案内
 印刷インキ工業連合会では、平成21年2月より植物油インキ製品へのマーク表示を開始し、印刷物へのマーク表示の使用登録の受付を4月から行っており、7月1日現在で全国で252社(うち北海道15社)が登録している。

「植物油インキマーク」
「植物油インキマーク」
■植物油インキ制定の背景
 今日、環境対応型平版インキとして知られているのは、大豆油インキやノンVOCインキ、UVインキ等がある。これらのうち、大豆油インキは日本においては1990年代半ばから普及し始め現在では平版インキの7割以上を占めている。しかしながら、昨今の地球温暖化に伴う異常気象等の影響で各地の穀物凶作の発生や化石燃料の代替としてバイオ燃料の需要が拡大し、大豆をはじめとした穀物価格が大きく変動しているのも事実である。このような状況下で、食料である大豆を原料とする大豆油に限定して、環境対応型インキの原料とすることは望ましいとは言えず、一般的に非食料とされる他の植物油にも使用を拡大することが重要と考えられている。このような背景のもとに、大豆油インキを包含した植物油インキが制定された。
■植物油インキの定義
(A) 植物油とは、再生産可能な大豆油、亜麻仁油、桐油、ヤシ油、パーム油等植物由来の油およびそれらを主体とした廃食用等をリサイクルした再生油。
(B) 植物油インキとは、インキ中に含有する植物油または植物油を原料としたエステルとの合計が含有基準量以上のインキ。
■インキ中の植物油含有基準量(重量%)
・新聞オフ輪インキ:30%以上
・ノンヒートオフ輪インキ:30%以上
・枚葉インキ:20%以上(但し、金・銀・パール、白インキ:10%以上)
・ビジネスフォームインキ:20%以上
・ヒートセットオフ輪インキ:7%以上
・各種UVインキ:7%以上
・フレキソインキ:植物由来のタンパク3%以上
■植物油インキマークの使用方法
 印刷インキ工業連合会のホームページ(http://www.ink-jpima.org)から「植物油インキマーク使用許諾契約書」の内容を確認する。その上で同連合会に(1)登録申込みの意志をメールする。(2)許諾契約書をダウンロードして必要事項を記入し社名捺印し郵送する。同連合会は契約書を受領後、ユーザー登録し、登録番号および「デザインガイドライン」と印刷に必要なオリジナルデータを2週間前後で配信する。使用許諾の費用は無料。
■植物油インキマークの使用期限
 植物油インキマークの使用権は一度取得するとそれ以降は使用権の取得した人の責任で無期限で使用できる。
■植物油インキの表記サイズ・カラー
 最小使用サイズは横幅15mm。基本カラーはC78/M25/Y95のグリーン。場合によっては白ヌキも可。

※詳細については、印刷インキ工業連合会のホームページ(http://www.ink-jpima.org/)を参照ください。

BACK