業態変革実践パネルディスカッション

私が実現した業態変革・ワンストップサービス
 業態変革実践パネルディスカッションが、「私が実現した業態変革・ワンストップサービス」とテーマに、コーディネーターに岸昌洋氏、パネラーに加藤景氏、高原淳氏、山本順也氏、ゲストに臼田真人氏を迎え、3月6日午後1時から札幌パークホテルで開催され、80余人が熱心に聴講した。
(文責:編集部)

コーディネーター岸    昌 洋 氏青年部委員長・正文舎印刷(株)代表取締役・札幌
パネラー加 藤    景 氏幡本印刷(株)代表取締役・札幌
高 原    淳 氏ソーゴー印刷(株)代表取締役・帯広
山 本 順 也 氏大兼印刷(株)代表取締役・大阪
ゲスト臼 田 真 人 氏全国青年印刷人協議会議長・(株)アドピア代表取締役・東京

(岸)
 今日は、北海道はもとより全国から若手経営者の皆さんにお集まりいただき、業態変革実践パネルディスカッションという名目で話を進めていきたいと思います。このように4名の方にお越いただきましたが、本音で話をいただくということになると思います。では早速、各社を紹介して行きたいと思います。まず初めに札幌を代表して幡本印刷の加藤社長です。加藤社長は、印刷業という受注請負でなく、お客様目線に立ったどちらかというとサービス業のような考え方を持った経営者で、よく冗談で21世紀型の社長、いわゆるネコ型ロボットの社長だということでいつも話をしています。簡単に自己紹介をお願いします。
(加藤)
 ネコ型ロボットという紹介をいただきましたが、幡本印刷の加藤と申します。会社は札幌市西区発寒の工業団地に本社があり、中央区に中央営業所を1つ抱えています。創業35年目の印刷会社です。官庁関係の仕事はほぼゼロ。エンドユーザーあるいは代理店に非常にお世話になっている印刷会社です。印刷物の内容は一般的な商業、総合印刷で、パンフレットなど大体皆様と同じような印刷物であると思っています。会社はそのくらいですが、岸さんの方からサービスという話が出たので自己紹介も若干させていただきますと、私はもともと印刷会社でなく、18年前はホテルで働いていました。京王プラザホテルに入社して、最初の1年間位は鞄持ちのベルボーイをやり、その後2年間フロントでサービス業務をしていました。たまたま縁があって幡本印刷に入ったということで当初は花井秀勝さんにも大変お世話になりました。そういう経緯で今に至っています。
(岸)
 加藤社長が札幌代表であれば北海道代表ということで帯広から来ていただきましたソーゴー印刷の高原社長です。皆さんのお手元に「しゅん」という雑誌と「スロウ」の雑誌のパンフレットが配られています。レジメに朝礼笑顔体操ということで社員の笑顔の写真が上手く取れているのが非常に印象深い社長です。自己紹介をお願いします。
(高原)
 帯広から来ましたソーゴー印刷の高原と申します。会社の名前はソーゴー印刷という何の特徴もない会社ですが、やっていることは割りと面白くて、簡単に私の経歴から言いますと、大学は大阪芸大に行き写真の勉強をしました。全く家業の印刷業を継ぐつもりはなく、自分としては素晴らしい一流のフォトグラファーになるという高い志を持っていました。そういった志を持ちながら東京で15年ほど仕事をしてきて、その仕事というのは雑誌や広告の制作をするという仕事でした。私自身はフォトグラファーをやって、あと原稿を書いたりデザインを少々やったりと、そういうことをやっているうちに、印刷とすぐ隣り合わせの仕事なもので、まあ帯広に戻ってもいいかという気分になり気付いたら跡を継いでいたというような状況です。ただし印刷に関する知識はまるでないので、知らないことを良いことに好き勝手、会社の中でやっています。好き勝手やっているうちに、フリーペーパーは私が戻る前からもともとやっていましたが、そこから始まって雑誌を作ったり、出版物をやったり、印刷とは少しかけ離れたエリアマーケティングという事業を展開したりなどをやり始めています。上手く行っているかどうかというとまだ上手く行っているという実感はありませんが、好きなことをやり続ければ道が開けてくるのではないかという楽観的な思考を持っているので、今日参考になる話が出来るかどうか分かりませんが、我々の会社のやっている事業を簡単に後ほど説明させていただきたいと思います。
(岸)
 続きまして大兼印刷の山本社長です。全青協の近畿ブロックの副議長でもあり、全青協の中でMUD事業の推進責任者という立場でもあります。今日、この日のためにわざわざ大阪から来ていただきました。非常にコストパフォーマンスの高い山本社長です。
(山本)
 大阪から来ました大兼印刷株式会社の山本です。会社の紹介をさせていただきますと、社員数7名で印刷機械は数年前に出して、皆さんとは少し違った機械のない印刷会社かも知れませんが、大阪ではよくあるパターンの印刷会社と認識していただいたら結構と思います。私がどうして今日ここに呼ばれたのかとふと考えると、大阪も一地方都市になってしまい、その代表と思っています。やっかいなことに大阪は地方都市であるが地価が高かったり人件費が高かったりと、他の地方都市に比べるとかなりハンディがある中でこれからいろいろなことをやっていかないと駄目だと思っています。今日は少しでも皆さんの知恵を拝借して私も少しでも持って帰るものがあればと思っています。私の自己紹介をさせていただきますと、千葉大学の工学部画像工学科というところを卒業し、京都の日本写真印刷に9年間お世話になりました。32年程どっぷり印刷に浸かっています。ただその付けがここ数年回ってきて業態変革をしなければならなくなったと思います。後ほど業態変革をする理由とか、きっかけを話しますので少しでも参考になればと思います。
(岸)
 最後にゲストというかたちになっていますが全青協の議長で、東京のアドピアという会社の臼田社長です。先ほど業態変革の花井さんの話の中で東京中心という話がありましたが、東京も不景気の中に片足を突っ込みつつあるのか、先日も司のウィークリーマンションをやっている会社が破産ということもあるので、今までのように潤っているような市場ではないという状況の中で、業態変革を皆でやりましょうという話を議長という立場で全国に啓発している方です。
(臼田)
 東京の臼田です。紹介いただきましたとおり東京で株式会社アドピアという会社を現在経営しています。東京都内において基本は一般企業を中心とした商業印刷の企画・デザイン、そして付帯サービスでありますキャンペーン等を一般企業直接取引で対応している印刷会社です。ただし、今、東京の中で結構起きていますが、私どもも印刷機設備を持っていません。こういった厳しい時代でありますが、是非、目標、数値を可視化させて力強くこの業界、産業を何とかプロフィットリーダーとして皆さんと一緒に勉強をしながら作って参りたいと思い、全国青年印刷人協議会、全青協と言われているものですが、北海道から沖縄までの全国津々浦々、2人の若手経営者を各県工組から協力互選のもと輩出していただき、約100人で運営している組織のリーダーを務めさせていただいています。なかなか言葉でいうほど簡単にいろいろなものが現実化しませんが、こういった私の思いであるとか、会社をなんとかこの時代に合わせてお客様に求められる会社に変わって行こうという共鳴するものがニーズとして増えて参りました、大阪から山本さんであるとか、北海道の方は副委員長として岸さんに出ていただいています。こういう最中でありますが印刷業を何とか再度、力を持ち活性化し、それぞれの地域に合わせた地域活性のエンジンに我々の産業がなれないかということを今全青協の活動を中心としてやっています。業態変革においても業態変革推進プランの中でよく話が出ますが、いろいろな事例があり、今日もこの後事例が発表になると思いますが、業態変革に成功法はないと水上会長も言っています。業態変革は全印工連6,700社あれば6,700通りの方法があると思います。業態変革はこうしたら必ずあなたの会社は儲かります。そんなことではなく、経営者が業態変革、いわゆる収益性が高い、お客様に求められる会社になるかならないかをやるかやらないか。ここを決めることが業態変革であるということを水上会長が先立っての東京の新賀会ではっきりと明言されました。今日は3人が若手経営者として業態変革に舵を切った、やらざるを得なかった背景、やって来た途中経過、失敗などを、私も含めて勉強させていただきたいと思っています。

今までの発想に囚われない
新しい商品開発

(岸)
 皆さんにプレゼンテーションをしていただきこれから核心に入って行きます。高原さんにお聞きします。業態変革を行ったきっかけや、なぜそうしなくてならなかったのか、もしくはどのような業態変革に取り組まれているか。自分達の持っている潜在能力を開花させたい、保守的になりつつあった社内を活性化させた事業とはというところで話をいただきたいと思います。
(高原)
 私はあまり業態変革をしているというような実感はありません。約9年前に帯広に戻り家業を継ぐようなかたちになった訳ですが、もうその頃には月刊「しゅん」というフリーペーパーを発行していましたし、何とか現状を変えて行きたいみたいな空気は何となく伝わってきました。ところが忘れもしない2000年5月。最初に会社に入り、朝礼の場で社員の皆さんと向かい合って立った時に何か私の知らない世界に足を踏み込んでしまったみたいなそういう重たいものを感じました。その重たさはもしかしたらこれが印刷業なんだと初めて知った瞬間でありました。それまでは割りとちゃらちゃらと言ったらおかしいが楽しい仕事ばかりして来たもので、この楽しくなさそうな雰囲気は何なのだろうとびっくりしました。これを何とかしなければいけない。これが自分のやるべき仕事なのかと瞬間的に思いました。
 会社の方は、印刷業はこれから先、大きく伸びることはないので、フリーペーパー、フリーマガジンを通じて新しい需要の掘り起こしの方に進んで行こうということで方針は決まっていましたが、これを実際にやって行くにあたっては今のままの体質では絶対に上手く行くはずがないと思いました。やるべきことは一杯ありましたが、先ほど話しましたが印刷のことがまるで分からないという人間ですから立場的には非常に弱い存在で、何をするにしても社内の誰かに聞かなくていけないという立場でした。それで1年位は苦しみながら何をしているか分からない時期が続きましたが、そんな中からやはり月刊しゅんを盛り立てて行くこと以外に自分の活路はないと気付き、月刊しゅんを早いところ黒字のでるような媒体に育て上げて行こうということで変えて行った訳です。組合の場では印刷業は原点回帰すべきであるということが盛んに何十回、何百回と言われていると思いますが、印刷のそもそもの原点は何かというと価値のある情報を紙メディアを使って伝えていく、それが単純な話グーテンベルグ以来の印刷業だと思います。ところがずっと受注体質に甘んじた結果、そういったところから印刷業というものが離れてしまって、心が伴っていない、役に立つのか立たないのか分からない印刷媒体を作り続けて来たということが、何となく澱んだ社内の雰囲気であったのではないか。そんな風に思いました。ですから月刊しゅんを帯広市民に読んでもらえるような媒体にして行こうと方針を決めて、広告収入で成り立っている媒体ですが広告でありながら本当に帯広市民のニーズにマッチしたような媒体に育てて行こうと、広告の売上が伸びる伸びないに関係なく兎も角喜んでもられるような誌面づくりと、そこからスタートして誌面改革を行った結果、一時的には赤字幅がさらに広がってしまいましたが、それをやり続けて行くと帯広市民の皆さんに読んでいただけるようになって、その結果、広告のページ数も増えて行って大体6年位前から黒字に転換して今に至っています。フリーペーパーの方は非常に分かり易い商品なのでいいが、それをやって行くうちに今度は社内でフリーペーパーの編集者はかなりハードな仕事なものですから結構離職する人が増えて来たと、そんな感じがしました。そうするとここも何とかしなければいけないということで、要は新しい商品を開発しないとやっている人はどんどん疲れて来てしまうと思いました。そんなことから「スロウ」という雑誌を創刊しました。こちらが約5年前のことです。これをやって行くとどんな効果があったかというと、これは広告に依存しない媒体ですから、要は北海道内の会いたい人のところに電話をして取材させてくださいということを言って、函館から稚内までいろいろなところに行って取材をして記事を書いて本にするということをやり続けています。そうするとどんなことが起きて来たかと言いますと、まず編集者の意識が変わって来ました。その他の部署の人達は、ソーゴー印刷という会社はこういう雑誌を作る能力のある会社なのだと自信が沸いて来たり、あるいは広告でないものですから、有料で書店を通じて本を売ることが出来るという全く新しいことに気付きました。今までは広告にしても印刷物にしても注文を受けてそれに対してクライアントのニーズに合わせて作って納品していたが、そういう形ではなくて自分達で作りたいものを作ってそれを販売することが出来る。そう気付いた時に発想の転換が社内で起こって来たと思いました。これは面白いなということで出版の部門に力を入れています。今までは雑誌以外では年2〜3冊程度で単行本を作って来ましたが、今年からは年5〜6冊体制にしようということで今人員の方も拡充してやっているところです。さらに出版、フリーペーパー、印刷という媒体をいろいろ作って行くうちに気付いたこともまた出て来て、それは何かというと実際のところ、これは紙媒体である必要はないと思いました。それで何をやるのかというと実際に取材する対象、クライアントであったり、生産者の方であったり、そういう人同士を繋げるというのも面白い仕事だし、北海道内の消費者の方々と生産者とを結びつける活動も印刷会社としてやる価値のある仕事ではないかと思い、今度は2006年6月にエリアマーケティングの組織「マイステージ北海道」を作り、その組織を使ったマーケティングリサーチを中心とした活動をするようになりました。どういう人達が関わっているかというと月刊しゅんの読者の方です。今、しゅんは13万部発行して、全戸無料で宅配しています。主な読者は主婦の方々です。一番コアなのは30代の女性の方々です。そういった女性の方々に会員登録していただいてネット上あるいは直接会社に来ていただいてマーケティングリサーチの活動をしてもらいます。会員数が今現在1,800人位です。パソコンを持っていないネット環境にない会員の方々が1,300人位で、合わせて3,000人位の組織になっています。こういった方々が日頃感じているさまざまな意見あるいは商品に対する感想などを収集して、それを分かり易い形にまとめて地元の企業にフィードバックします。こういう活動を通じて十勝の中の経済活動を活性化する可能性があるのではないかと思います。まだ目に見えた成果はそんなに表れていませんが、その中でいくつかそういう事例が生まれつつあるという手応えを感じているところです。会社の規模の割にはいろいろなことをやっているのですが、要は印刷業というものは印刷技術だけで成り立つものでなく、コンテンツと印刷技術が合わさって印刷業になっていると思っています。そのための活動であったら紙は関係ないというのが私の考えです。なおかつ社員の人たちが生き生きと働いていないと仕事をしている意味がないので如何に社員の人達が活動できるようなステージを作ることが出来るか、そのためには今までの発想に囚われないでどんどん新しい商品を開発することが大切で、それが経営者の仕事だし、社員の人達自らが自由な発想で商品開発ができるような社風を作っていくことがこれからの印刷業としては一番面白いところと感じています。

売上支援を全面に打ち出して新規開拓

(岸)
 私もスロウは毎回購入させていただいています。面白くてうちのかみさんもファンです。皆さんもご購読いただければと思います。続いて山本さんにお伺いします。「安かったら儲かるがな」ということで、典型的な御用聞き営業の印刷会社からお客様の集客向上、売上アップを支援する印刷会社へ、どのように変貌したのかということを皆さんお伝えいただければと思います。
(山本)
 私は7年前にある1冊の本と出会ったのがきっかけです。私の場合は業態変革というより変わらざるを得なかったので業態変革とは思っていません。大阪で桂幹人さんが「儲からんのはあんたのせいや」という1冊のビジネス書を出されていて、それをたまたま読む機会がありました。彼は潰れかけの中小企業をどんどん再生して行く様がこの本に書かれていました。ご多分に漏れず確か群馬県であったと思いますが小さな印刷会社も再生されたのを見て、私はこの人だ、近くにこんな人がいるならこの人に頼もうと調べました。1ヵ月30万円、最低6ヵ月で180万円のコンサル料がかかることが分り、こんなことしても無駄かと思っているところに、大阪市が中小企業支援セミナーとして社長道場というセミナーを彼が主催するということを聞き、面接を受けそれに何とか合格というか、どちらかというと負けている企業を助けるということなので、あまり嬉しくないが何とか入ることが出来ました。3ヵ月間10万円というセミナー料で売上をV字回復させるという夢のような話でした。実際は3ヵ月10万円で売上が回復するわけもなかったが、そこは2週間に1度金曜日に夕方5時頃から集まり、終電近くの11時半頃まで異業種の8社がどうしたらお互いの会社の売上を如何に上げるかという議論をする場でした。道場というくらいですから、体育会系の道場と全く同じで激しい議論のぶつけ合いで、毎週、地獄の特訓でした。余談ですが、桂幹人さんは高校時代は喧嘩と車に明け暮れる札付きのワルでした。その彼がいろいろなことを言って来るが、私たちに常に言われたのは「中小企業の社長は脳みそに汗をかけ」、そうしさないと潰れる。社長自ら動きなさいということでした。私は初日に自社プレゼンをしましたが、彼はいきなり山本くんとか大兼さんとかでなくお前でした。お前、新規開拓やったことがあるかということでした。私は少し座を和ませるために21年間1度もありませんと言ったが、そこで空気が凍りついてしまい、お前、新規開拓やらなかったら1年で潰れるぞ、半年かな。彼は私に「お前は脳みそに汗をかくだけでは駄目だ、血の汗をかけ」と言いました。私もラグビーをやっていた関係で負けん気が強く、暴走族あがりのお前に何ができるのかという反発心と反骨心という意地もあり、よしやってやるということで、彼から課題をいただきました。与えられた課題に対し時間がないとか忙しいとか言い訳が一切通じないところでした。先ほどの高原さんの話でありませんが、自ら印刷会社が印刷物を作れということでフリーペーパーを作れ、それも美容院に特化したフリーペーパーを作れということで、厭とは言えず思わず「はい」と言ってしまい後悔しました。2週間後にフリーペーパーの広告を取って来いということで、翌日から私は美容院を100軒近く回りました。美容院の店長なんていうのは広告のこともマーケティングのこともズブの素人だと思って行ったが、彼等もしくは彼女等から私に対していろいろなマーケティングの質問をされるが、私は殆ど答えることが出来ませんでした。その時にこれからの印刷業というのはマーケティングを勉強しないと駄目だと何となく感じました。翌週も100軒近く美容院を回りましたが1件の成約も取ることが出来ませんでした。この美容院を回るという飛び込みの営業を経験したことが大いに役に立つとはこの時は思ってもいませんでしたが、後々それが技量になりました。結局3ヵ月間でV字回復ということには勿論できませんでしたが、その時自社のこれからの方針として売上支援、お客様の売上を上げることが自分のビジネスに繋がるという確信を持つことが出来ました。その後自社をどうやって売っていくかという1つの実験で「安かったら儲かるがな」というベタな大阪弁のDMを捲きました。毎月1万部ポスティングしました。最初は自信がなく、お客さんから電話が掛かって来るのが怖かった。以外と反応があり、大体1万部捲くと10件位のお客さんから電話が掛かって来て、先ほどの飛び込み営業が漸くここで生きて来て、その頃で大体月に4〜5件は新規顧客を獲得することが出来ました。今はDMのポスティングはしていませんがホームページを一昨年の12月にリニュアルして、こちらの方で月3〜4件くらいの新規顧客を受注している現状です。私は高原さんのようにフリーペーパーを作ることは出来ませんでしたが、売上支援ということを全面に打ち出して新規開拓を進めています。今日投函する予定ですが、今まではホームページ上でたまたま見ていただくということでした。何とか自社のホームページを見ていただくために、ホームページを管理している会社がモールを持っていて、1,000件ほど登録しているのでその顧客宛に「集客策で悩んでいる方」というDMを出して、これ見てホームページを見ると、この答えが載っているというような仕掛けをしました。これでどのくらいホームページを見てくれる方がアップするか楽しみにしています。私は特に新しい業態に変えた訳でもありませんが、今まで出来ていなかった新規開拓をやっているというような現状です。

印刷業は、情報発信業・情報伝達業

(岸)
 ではネコ型ロボットに振ります。請負型ビジネスモデルでは会社は存続しない。さらにお客様の役に立たなくてはということで幡本印刷の取り組みを加藤社長からお願いします。
(加藤)
 皆さん同じことを話していますが、私も業態変革は非常に言葉の定義が難しい部分があると思います。特に意識してということでなく、兎に角このままではいけないと考えましたし、きっかけというか印刷とは何なのかを考えました。先ほど高原社長は価値ある情報を紙に載せて発信するということを言われていました。私も同じことを考えていて、情報発信の1つの手段で、目的ではなく手段と考えたのが変えたいと思ったきっかけです。私が営業の時は、今もまだそうですが印刷をすることが目的でした。お客様は印刷物を作ることが目的ではなく、それがお客様のところに届いてからが本番です。お客様にとっても目的ではなく手段です。その印刷物を利用して売上を上げたかったり、利益を出したかったり、集客をしたかったり、コストダウンをしたかったり、手間を削減したかったりいろいろあると思います。そういうことを考えたのが、変革というか考え直しをしなければいけないと思ったきっかけです。同時に印刷業の領域も考え、先ほど言いましたように情報発信業、情報伝達業ではないのかという事業領域を意識するようになりました。情報伝達業であるのであればもっと効果的な情報発信の仕方は何かないのか、何か効果的な伝達の仕方はないだろうか。そのようなことを考えました。手段の1つとしてテレマーケティングのシステムがあります。ある情報を欲しがっている人だけにその情報を送れないかとずっと考えていました。折込チラシのようにマスで捲くのも効果はないとは言えないのでそれもいいが、その中で例えばある情報を欲しがっている人は何処かにいるだろう。その情報伝達コミュニケーションでお客様の手伝いが出来ないかと思ってオートコンタクトシステムというテレマーケティングの機械を導入しました。印刷業は情報伝達業という考え方を社内に周知するのも大変であったし、従業員だけでなく役員間でも相当揉めに揉めました。これはお金もかかり、コストも相当高いので、相当揉めましたが私がしつこく言うものですから会社も認めてくれて、それでやってみようということで今に至っています。これは分かり易くいうと健康食品の「やずや」です。やずやは新聞広告とテレビCMのミックスです。「通販せいかつ」もテレビコマーシャルを流し折込も入っています。テレビを見ていると今日の朝刊をご覧ください。やずやも今日の折込チラシをご覧ください。他の会社もいろいろとやっていると思いますが、あれの電話版です。印刷媒体とそういうものをミックスさせてよりお客様の売上増だとか情報を上手く伝わるようにして行こうと思って購入してやっています。これは決して売込みのみシステムだけでなく、面白いのは、選挙はまだだと言われていますが選挙の世論調査、あなたは何党を応援していますか、自民党、民主党のどちらを支持していますかなどの市場調査を得意としているマシンです。全国版の住所のデータベースがあって、それにランダムに掛けていくことが出来るし、エリアを絞って条町名を絞って掛けていくことも出来ますし、いろいろな条件、お客様のエクセルのハウスデータからお客様のお客様に掛けることも可能です。そういったことが出来るものです。請負型ビジネスモデルではもう会社は存続しないと書いていますが、市場調査が出来るのと事前調査が非常に得意です。例えばあるスーパーからチラシを作りたいので打ち合わせに来てくれないか、分かりましたありがとうございますとお邪魔します。サイズはB4、4/4、コート68、デザインはどうしますか、商品はどうしますかというのが普通の流れですが、こういったマシンを使うとハードスペックだけでなく、ちょっと待ってくださいお宅のスーパーにどういうお客様が来ているか一度リサーチをかけてみませんかということが出来ます。Aスーパーの近隣のお客さんになぜあなたはAスーパーに買物に行っているのかというアンケートを何千人に対して一斉に電話で取ります。そうすると魚が美味しい、肉が美味しい、駐車場が広いなどといろいろな答えが返って来ます。それでそのスーパーの強みと弱みや商圏が段々と出来てきます。そういうデータが集まってくるとAスーパーさんには、どうやら魚が安くて美味しいというのでその部分をメインにもう少しPRした印刷物を作りませんかとか、肉が高いという意見が多いですよ、本当に肉が競合スーパー比べて高いのかどうなのか、その辺を一緒に考えて戦略を打ちましょうというようなそんなことにも使えるマシンです。お客様に提案すると非常に面白いという反応と、入口から一緒に打合せができるのでワンストップではないが企画段階から入れるのでどっちが5円安いとか10円安いという価格勝負にあまり巻き込まれにくい1つの仕組みでもあると思っています。弊社ではないが実際にあった話で、沖縄の物産店が今まで1,000頁位の物産カタログをお客さんにお中元お歳暮のために2,000冊位を全国に配布していました。この沖縄の物産店が本当にうちの何千万円も印刷代をかけているカタログを欲しいと言っているお客さんは何人いるんだろうということに社内でなったそうです。それでお客さんに何々物産店ですがうちのカタログを欲しい人、欲しくない人とアンケートを取ったところ、10人中8人が欲しくないという結果が出ました。ただし2割はカタログが必要だということでリサーチが取れました。その物産店は2割しか作らないで、2割の人にしか配らなかったが売上は変わらなかったということでした。印刷会社の私が言ってはいけないが、今まで作っていた8割分の経費がお客様の利益になっています。そういうことでありがたいという評判の声をいただきました。印刷経費が浮いて良かったですねというのではなく、逆にさらに浮いた経費の分で新規開拓、新規のお客様をどう増やして行くか、あるいは既存のお客様をどう囲い込んで行くかを提案して、浮いた経費で違う印刷物を産み出して行くようなものに使えるシステムです。

業態変革の基本はお客様に
必要とされる会社なる

(岸)
 臼田社長に質問させていただきます。今、3人のパネラーの方のいろいろなプレゼンテーションをお聞きいただいて業態変革とは何ですか。これは東京で第一戦でアドピアという会社を経営している臼田社長としての立場、全青協での議長としての立場、全印工連業態変革推進企画室委員でもありいろいろな立場が被っていますが業態変革とは何ですか。
(臼田)
 凄くシンプルな質問ですね。今3人の方の話をよくよく聞いていますと、どちらかというと従来我々の産業が得意としていた事業領域から少し、もしかしたらかなりお客様よりになっているサービスではないでしょうか。私は今回の業態変革実践プランのテーマであるワンストップサービスで収益拡大へは、単なるお飾りでなく実践することによって会社が高収益モデルに少しずつですが変換するという非常に大きなテーマであると感じています。今日発表していただいた3社は、山本さんがメディアユニバーサルデザインという印刷物にする1つ前段のコンテンツの提供、今まで情報価値を作って来て、今までの従来型の印刷産業で十分出来きた。その情報を作るところ、データメーキングするところに立ち位置を置いたのがこの3社ではないか。山本さんはMUD、ソーゴーさんはフリーペーパーというコミュニティー雑誌の編集・企画、加藤さんはマーケティング。業態変革は従来型の印刷産業の事業領域の前段階だけではなくて、ポストプレス以降にもあるということです。私の知り合いで、印刷を殆どやっていなくて営業倉庫会社になっているところが所沢にあります。印刷物のピッキング作業から配送代行作業、某大手のIYの店舗にこと細かく印刷物をピッキングして、基本的にはセールスプロモーションで、スーパーの告知POP関係をその時にその売り場に何枚欲しいという非常に細かいピッキング作業です。これを夜中をかけて低コストで間違いなく全国津々浦々のIYの看板の掛かった店舗に配送するという業務だけで年間27億円の売上を上げています。これは全く印刷工程の後工程です。業態変革と一言で言っても従来型の我々の事業領域にもう少しお客様より、よくこれを総括して皆さんマーケティングと言っていますが、データメーキングのところに我々がもう少し近づこうということです。逆に従来の印刷加工をした後のサービス、ポストプレスのサービス、こちらの方にもう少し目を向けましょうということが業態変革のきっかけです。またはこちらの事業領域を広げてサービス提供することを今回の業態変革実践プランと私どもは呼んでいます。業態変革実践プランガイドブックの48頁と49頁に業態変革ワンストップソリューションのソリューションマップがあります。これは印刷物という情報伝達ツールを製作する上で、お客様のフロントエンドからサービス終了までの全体の流れの工程をいくつか細かくサービスの内容であるとか、作業工程であるとかに分けて掲載しています。従来型の我々が過去何10年とやってきた業態というのは基本的にプリプレス、印刷、加工が主たる業務でした。是非一度、会社の方で見ていただいて、この前後に少しずつ触手を伸ばして、そのサービスを各企業で取り込んでもらえないかというところがソリューションマップの狙いです。従来の事業領域を広げて行く、よりフロントエンドに近づいていく、もしくはポストプレスに触手を伸ばして行くことは、余ほど利益が出ているなら別ですが、こういった時勢で1社ではなかなか取り組みにくい。皆さん隣を見てください。さまざまなサービス、さまざまな加工技術、また今日のようなさまざまなマーケティングのノウハウを持った仲間が印刷組合には多くいます。以前、印刷組合で中村守利会長の時に出した共創ネットワークは、今まさに業態変革実践プランにあるワンストップサービスを実現します。この時代だからこそ印刷組合で出会った仲間、またこれから出会うであろう仲間と自社の情報を開示し合いながらより強い結び付きを持ってワンストップサービスを実現して行く。ソーゴー印刷のように新たな情報を自ら生み出すことによって十勝経済の発展に繋げられるそんな可能性が出て来ました。各企業が取り組むワンストップサービスは共創ネットワークを持ってしてこの産業だけではなく、各地で皆様の地元ともネットワークを繋いでそれぞれの各地が活性を出来ないでしょうか。
 少し企業から話が離れますが、今、全青協では印刷産業が地域、仲間で手を組んで地域の自治体もしくは学校機関、商店街、地場産業と協同しながら地域活性のエンジンになろうという動きをし始めています。全国津々浦々何処の自治体も従来の印刷物の予算はどんどん減っていっています。ほぼ無いに等しい。東京は少しあるが殆どの自治体はお金がありません。従来の印刷物についてはお金がないのは皆さんご承知のとおりです。ただし地方自治体でどんどん予算がついている政策があります。これは皆さんもご存知のように地域活性です。地域活性のスキーム、地域活性の政策は各自治体少なからずとも予算が付いているはずです。予算が付いていなくても産業が何かそういった地域活性に取り組むということがあればお金は出せないが協力はするという前向きな意見も多分にいただけるはずです。何故これを提唱するのかと言うと昔から各地域で官公庁、学校機関、商店街、さまざま産業とパイプを持っているのが我々の印刷産業です。印刷産業は地域活性のハブになれます。逆にハブになるべき位置付けにあるのではないでしょうか。是非とも地域の価値ある情報、このデータメーカーとなって隣同士、仲間同士、手を組んで新たな情報価値の取り組みも共創ネットワークからスタート出来るのでないでしょうか。話が地域活性に逸れてしまいましたが、業態変革とは基本はお客様に必要とされる会社になろう、お客様に必要とされるサービスを徹底的に提供できる体制を組もう、これをするには自社で出来なければ仲間と手を組んで徹底的にお客様にサービスをしていこう。これが今年度の業態変革実践プランの骨子であります。水上会長がよくこのように話しています。アメリカでは従来型の印刷ビジネスモデルにおける1ドルの印刷物に対してその前後に6〜7ドルの印刷付帯サービスがある。従来の我々の現在の日本の印刷市場は6兆9千億円。その底の部分は1ドルの印刷物しかない。であるならば前後に6倍から7倍の我々の潜在ビジネスが眠っているということです。とすれば現状の印刷出荷額は7兆円を切ったところですが数字の上だけでいけば40兆円にもなるような産業です。数字だけでは非常に大きな話になってしまいますがこれも面白そうだなと、そういえばうちの組合でこんな仲間がいたな。もっと言うならばうちの機械は不採算だな、あそこの会社と共同工場ができないか、工場集約であるとかで生産性を持った議論を業態変革というキーワードを中心にそれぞれの皆さんの地域にあったスタイルの業態変革の方法を今後ご検討いただきたいと思っています。そのように業態変革を是非とも使っていただきたいと思っています。

印刷会社は支援業、サービス業
としてしか生き残れない

(岸)
 では最後の質問を皆さんにさせていただきます。折角このような場を設営させていただいて、たくさんお集まりいただいたということもありますので皆さんに対するメッセージもしくは印刷業界に対するメッセージをまず山本さんからお伺いできればと思います。北海道へのメッセージでも結構です。
(山本)
 今日の、私や、高原さん、加藤さんのキーワードは多分儲かるではなくて儲けさせてあげるということかと思います。今まではプレスの部分で例えば先ほど加藤さんが言われたように5万部作るところを10万部作れば、20万部、30万部と我々が儲かるような、言ったら詐欺まがいのことをしてきて、本当にお客さんが儲かっているかどうかは次で良かった。多分、皆さんも私もそうして印刷していました。私は前の会社でトヨタのクラウンのカタログを印刷していたが、フルモデルチェンジすると1ヵ月に100万部のカタログが出て行きましたが、今考えると果たしてあのクラウンのカタログは何人見ていたのかと思っています。今はお客さんに儲けていただいてそれで我々も儲けるということを、これから特にこういう不景気になると考えないといけないといつも思っています。これから我々印刷会社が儲かるのではなくてお客さんが儲かる手段を、印刷物というペーパー以外にも先ほどから話がでているようにたくさんあると思います。先ほど、我々は血の汗をかけと言ったが真剣にお客さんが儲かる方法を我々が提供して行かないとどんどん取り残されると思っています。私は完全に印刷会社は製造業でなくて支援業、サービス業としてしか生き残れないと思っています。
 先ほどMUDのことが出たのでそちらの立場からも話をさせていただきます。特に東京や大阪の首都圏ですとなかなかMUDの話をしても聞いてくれる方は多分少ないが、大阪でも少し地方の自治体に行くとその話待っていたというような感じで自治体の窓口の方が真剣に聞いてくれます。私も先週飛び込みでアポなしである自治体に行ったら、その話を聞きたかったということで1時間程そこで話し込み、来年度は講師をお願いしますと初めて会った方に言われました。MUDの考え方は設備を伴うわけでもないので皆さんの頭の中で組み立て、後は経験だけです。北海道は自治体からの仕事が多い。特に地方に行けばその頻度は高いと思いますので、是非一度自治体の方にユニバーサルデザインということで話を持っていただければ、業者登録していようがいないが関係なしに話を聞いてもらえ、上手くいけば直ぐに何か作れというきっかけになると思いますので、MUDを1つの切り口というか武器として活用していただければと思っています。

有効な三角関係

(岸)
 同じく皆さん、業界に対するメッセージを加藤社長からお願いします。
(加藤)
 先ほど臼田議長からも話がありましたが、共創ネットワークとかコラボという話も出ました。私もそうだなと思いました。皆さんの会社の強み弱みが、ハード上、ソフト上いろいろとあると思います。そういうものをもう少しオープンにして、表現が悪いがお互いを使い合う。お互いを使い合って相乗効果が出るのです。さらにお互いを使い合って何かを提案したものに対してお客さんもさらに喜んだとかお客さんがさらに売上が上がったとか、そういうサークルができるといい三角関係というか有効な三角関係ができるのではないか。そういうものが作れたらいいと思っています。おそらくそれを睨んで全印工連で今やられている全国100社の100選事業に繋がっていると思います。早く強みの載っている冊子を見ながら具体的にアクションが起こせるような業界になりたい、お互いを上手く利用し合えるような業界になりたいと思っています。オートコンタクトシステムが幣社に入っていますので、もしリサーチをかけ市場調査をしたいというお客様がいましたら、こんな高い設備買う必要はないので、うちでも毎日動いているわけでないのでそれこそ上手く使っていただいて、1日で情報提供が出来ますので活用していただければと思います。

目指すはビジョナリーカンパニー

(岸)
 ついでに営業までしていただきありがとうございます。高原社長にお願いします。
(高原)
 うちの会社はアイデアが毎日凄く一杯出て来ます。出来る、出来ないは別としてアイデアだけは1日何個か沸いて来ます。私も目が覚めたら何か1つ新しいビジネスのアイデアが沸いて来ますし社内でもいろいろなところから発想が沸いて来ます。それは何なのかと思いましたら、朝礼の時に笑顔の体操をしています。さらに呼吸法を取り入れて深呼吸をして笑顔の体操をして発声練習をしてまた深呼吸します。それがワンセットになっています。朝は頭の中が活性化するかどうかが1つのポイントと思っています。それは肉体的なことですが、それに加えて経営者がビジョンをしっかり持っているかどうか。ビジョンを描き切っているかどうかが最大のポイントと私はいつも思っています。ビジョンとは何だろうといつも考えるわけですが、自分の将来在りたい姿を映像的にありありとそれがさも実現したかのように映像化されているかどうかがポイントです。これは人に言うことではありませんが自分が徹底してビジョンを描き切らないといけないと思っているところです。私の目指しているところはビジョナリーカンパニーです。ビジョナリーカンパリーを実現させるにはどうしたらいいのか。これは男では無理かと思っています。今この会場をざっと見渡すと96%位の方が男性です。女性の方は3〜4%位しかいません。会社の中に女性を増やすことが一番手っ取り早いのかと思ったりします。当社はビジョナリーカンパニーどおり美女ばっかりの会社です(笑)。積極的に女性の方々を採用して、しかも責任のある仕事を任せています。そういうところで男もやっていかないと男ばかりの発想だと行き詰ってしまって行く時代だと思います。昔ながらの会社はピラミッド型になり易いがそういう会社組織でなく、むしろ女性が伸び伸びと活躍して男の方がそれのサポート役に回るような会社作りをして行くことが大切なのかと勝手に考えているところです。うちの会社は幸いそういったことをしなくても圧倒的に女性が強い会社ですので私は言われたことをやるだけの立場です。写真を撮るのが本業ですので取材に行ったりすると編集者から指示命令されて、ここのところをこうやって撮ってくださいと言われる。デジカメですからモニターに写るので、モニターで確認してもらうが、こんな撮り方では駄目、もう1回撮ってくださいと言われる。立場上は社長ですが、編集者からすると自分の手足のように使える社長だということで何か面白いらしいです。そういった裏技は普通の経営者の方は無理ですが、そういう仕組みを会社の中に盛り込んであげると、単に与えられた仕事を熟なすというだけでなく自ら進んでチャレンジすべき仕事なんだと意識改革が出来るので、その辺をどうやったらいいか具体的なことは言えませんが、そういう仕組み作りを社内でやって行くことがいいのかと思ったりしています。そんなことで私は如何に仕事を楽しくするかということが最大のテーマで、楽しくさせるための工夫だとか、会社の中が皆仲良くなって行く仕組みをどうしたらいいのか、さらにクライアントと仲良くなるためには、しゅんであれば如何に読者の方々と仲良くなって行くかが、実際の受注活動以上に大切でないかと思っていて、それに対して労力と時間を費やして行きたいと思っています。資料の中にしゅん創刊10周年大感謝祭を行ったと載せてありますが、こういうイベント的な活動を頻繁に行って行きたい。それは単に地域のために役立つとかという視点だけでなくお客様のお客様に対して如何にスポットを当てるかということです。我々が取引をしているのは主に企業、会社組織になって来るので、取引会社が利益を上げるためにはお客様のお客様にまで目を向けないと本当の意味での顧客満足に繋がって行きません。我々であれば帯広市民であったり十勝の人であったり、スロウであったら北海道民全体にわたって行きますが、そういった人達に価値を提供することが最大のポイントと思っています。

経営者は会社の中で常に太陽であれ

(岸)
 美女を拝見しに会社を見学させていただきたいと思います。最後に総括ということでゲストの臼田社長の方からまとめていただきたいと思います。
(臼田)
 総括というほど偉そうなものではありません。ビジョナリーカンパニーは私も大歓迎です。一度見に伺いますのでよろしくお願いします。業態変革という1つのキーワード。先ほども業態変革とはと振られまして皆さんに話をさせていただきましたが、冒頭申し上げましたようにやはりこれは経営者の意識改革です。この1つだと思っています。私も業態変革に関わらせていただく中で組合の先輩の方に教わったことがあります。私自身が今、指針としていることですが「経営者は会社の中で常に太陽であれ」です。いつでも太陽でキラキラ輝いていなければいけないということを組合の先輩に教わり、これは今でも私自身実践しています。朝、会社に行きますと社長いいですかちょっとお話がありますというと、また何の話だよ。クレームか、今度は誰が辞めるのだというような日々厭な知らせがばかり来ます。ついついそうなってくると顔もだんだん厳しい顔なって来て、第1週目の売上の速報ですというとまた厳しい顔になります。臼田君、そんな時も何時でも経営者は太陽であれと言われました。業態変革は簡単にできるものではありません。当社も今チャレンジしている最中です。ただし駄目だ駄目だと言って、この業界が駄目だ、経済が駄目だ、この地域が駄目だ、またうちの社員はいいやつがいない、駄目な理由を並べたら机に乗らないくらいの理由が出て来ます。こういう時期だからこそ私としてもやはり経営者が決定的な決意を持って会社、そして会社を取り巻く関係者すべてを含めてキラキラと輝ける、まずは第一歩、自分の会社から業態変革です。決意を持って経営者の皆さんで力強く取り組んでいただきたい。それが出来る環境が印刷組合にはあります。皆様の企業が一段と業態変革に基づくワンストップサービスを提供することによって各地でますます繁栄していただく、そして各地の地域活性のエンジンになっていただきたい。そんな思いを込めまして私のまとめとさせていただきたいと思います。

勇気のスイッチと覚悟のスイッチ

(岸)
 私の方から最後、よく仲間内で話しますが、こういう景況になって座して死を待つか、打って出るか。打って出方はさまざまだと思います。ただ黙っていれば死んでしまう。ですから勇気のスイッチと覚悟のスイッチを何処のタイミングで誰が入れるかという話をいつもさせていただきます。拙い司会でしたが今日のパネラーの皆さんのさまざまの取組みを参考にしていただきながら、勇気と覚悟のスイッチを入れて北海道経済、北海道の印刷業を盛り上げて行きたい。私もその一手を担っておりますので、私もまだまだ業態変革途中です。一緒になって頑張って行ければと思っています。

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