印刷燦燦
信   用

副理事長・環境委員長・札幌支部長 西山 恒夫
大輝印刷株式会社 代表取締役

 今回の大手菓子製造会社、ガス器具会社などの事故は、消費者に対する配慮より自分の都合を優先して、消費者を甘くみていたことではないでしょうか。
 企業のもつ経営の基本は「ヒト」「モノ」「カネ」に情報だと思います。確かに、ヒトなしでは会社は機能しませんし、メーカーなら生産設備や資材といったモノは不可欠であります。そして正確な情報の判断によって、経営が進んでいくと思います。しかし、経営の一番は「信用」ではないでしょうか。
会社に信用がなければ、いい製品、つまりモノもできません。また、優秀な「ヒト」も集まりません。会社の成長は「信用」だと思います。
 「信用」という財産は、お金と違って貯金しても利子がつきません。毎日の行動で、一つひとつの仕事に対する評価を積み重ねることによって「信用」の厚みが増していくしかありません。この「信用」は積み重ねることが大変ですが、また失うのは一瞬でもあります。それだけ行動が重要になると思います。
 厳しい消費者の目によって、企業も発展するし、「信用」があるからこそ選ばれることであります。
 選挙のときだけ立派な公約をして、後は知らないという議員は、次の選挙で落選することだと思います。企業経営者も顧客にいい顔をしても、それが継続できないようでは、逆に「信用」を失ってしまうと思います。
 これまで築き上げてきた「信用」をさらに大きな「信用」へと育て上げるためにも、経営者が先頭に立ち、社員とともに目標に向かって一致団結できる企業風土をつくることが、「信用」を大きくすることだと思います。
 「信用」こそ企業の最大の財産。

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