平成19年新年交礼会が盛大に開催
北海道印刷関連業協議会
 北海道印刷関連業協議会の平成19年新年交礼会が、1月10日午後5時から札幌市中央区の札幌グランドホテルで、多数の来賓と印刷・関連業者350人が出席して盛大に開催された。

 最初に、岡部康彦協議会会長が年頭あいさつに立ち、多数の来賓と参会者にお礼を述べた後、「日本経済はいざなぎ景気を超え、戦後最長の好景気が続いていると言われているが、道内においては夕張市の財政破綻、市町村合併による印刷物の減少等、全く実感が伴っていない。そんな中で明るいニュースは、駒大苫小牧高校と早実の決勝戦、日本ハムの優勝は、我々道民に感動と勇気を与えてくれた。
 私ども印刷工業組合では、印刷用紙が2度にわたる価格改訂が行われたことから、印刷、製紙メーカー、代理店、卸商の代表者による座談会を開催し、実情を把握するとともに11月30日の日本経済新聞に『有益な印刷製品・サービス供給のためご理解ください』と題する意見広告を全5段で掲載し、業界の厳しい状況と資材の値上がりの説明、原材料にかかるコストアップを印刷価格に転嫁することの理解を訴えた。各企業の皆様はユーザーに対する価格改訂の努力をお願いしたい。
 今年は全印工連業態変革推進プラン第3ステージが始まる。テーマは『新創業』、キーワードは『ワンストップサービス』である。ワンストップサービスとはお客様の役に今までよりもっと立つこと、お客様の煩しさ、面倒くささ、無駄な時間を我々が如何にサポートするか、御社に頼めば大丈夫、お客様に信頼されること、仕事をトータルに委託されることである。是非、今日から行動を開始してみてはどうか。
 今年は4月に統一地方選挙、7月に参議院選挙がある。我々の業界にとってはフォローの風になる筈である。この風に乗ってこの1年がすばらしい年になることを祈念する」と述べた。
 来賓祝辞では、深野弘行北海道経済産業局長は「北海道の経済は厳しいものがある。しかし明るい材料も出始めたと感じている。全道に波及していくには時間がかかるが、こういう動きが続いてくれればと思う。
 国の施策では新経済成長戦略が昨年できた。基本的な考え方は、地域の発展なしに国の発展なしで、地域の中小企業の活性化と国際競争力のある産業を育てることである。特に、印刷関連産業は、情報産業として電子的あるいは紙の形で必要な情報を国民に広く提供していく大きな役割を果たしている。同時にハイテク産業となりITとの関連が非常に深い。IT分野を中心に北海道スーパークラスターを進めていて、印刷関連の業界にもお世話になっている。国はチャレンジする中小企業を徹底的に応援する。皆さんとともに北海道の経済の活性化に向けて頑張っていきたい」と述べた。
 次に、上田札幌市長の代理として出席した田中賢龍副市長は「札幌市は市民の力がみなぎって文化と誇り溢れる街の実現に向けて全力で取り組んでいる。昨年は自治基本条例を策定し、街づくりの主役は市民と位置づけた。
 印刷関連業を取り巻く環境は大変厳しいものがあると思う。東アジア経済の発展による影響や原油の高騰で、経営環境の大きな変換点に直面して皆さんの経営も大きな転換期を迎えると思う。印刷関連業の方々は札幌市の基幹産業の中心として全国的にもすばらしい高い技術水準で活躍されていることをうれしく思い、敬意を表する。今後もそれぞれの経営に精励され、札幌市の経済・産業の発展に力添えをいただきたい」と述べた。
 つづいて、公務のため遅れて到着した高橋はるみ北海道知事は「北海道の景気は、少しずつではあるが緩やかな回復をしている。印刷関連業の皆様方は情報化社会の到来、原燃料価格の高騰、有機溶剤の環境問題などいろいろな課題、難題、環境変化のあるなかで苦労をし、そういったなかでも果敢にチャレンジしている。我々道民生活のなかで文化を支えていただいているという皆様方の努力に道民として知事として敬意とお礼を申し上げる。
 今年一年、去年から少しずつ良くなった景気や世の中の明るい芽をさらに育てていかなければならないと思っている。私自身がそして北海道の皆様方が信じるこの北海道を活性化の方向に向けて皆様方と猪突猛進していく年にしたい」と述べた。
 乾杯に移り、浅野全印工連会長の代理として出席した武石三平専務理事は「北海道は開道してまだそう年数は経っていない。昔からある日本の各県と比べるとまだまだニューフロンティアだと思うので、北海道はこれからどんどん大きく伸びていくと期待しているし、そうあってほしいと願っている。
 私どもは、大変厳しい環境の中で商売をしているが、一人一人が気持ちを合わせて知恵を重ねて行けば印刷・印刷関連業は多いに発展すると信じている。
 私ども全印工連では業態変革プランを提唱して3年になる。変化とは勝手に変わることであり、環境が変われば私どもも変わらざるを得ない。業態変革は自らの意志と知恵で自分達を変えていくことである。業態変革は3年目を迎えたが組合員の知恵をおおいに出し合って新しい情報価値創造産業を作って行きたい」と述べ、乾杯し、開宴した。
 歓談と名刺交換が続く中、中締めで高橋清剛協議会副会長が「私どもの業界を見渡しても官公需の減少、原材料の高騰と逆風が吹き荒れている。私どもは、今こそ知恵と努力を結集してピンチをチャンスに切り替えていかなければならない」と述べた後、北海道の経済と関連業の皆さんの発展、参会者の健勝を祈念して、三本締で締め、平成19年新年交礼会を閉会した。

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