印刷燦燦

魅せられて

常任理事・札幌副支部長 齊藤 勝市
株式会社誠印刷代表取締役

 私がゴルフを始めたのは今から20数年前ですが、多分にもれず私もゴルフなんて止まっているボールを打って何が面白いのだと思って馬鹿にしていた一人です。友人に勧められてとにかく一度行こうということで、5番アイアンを一本頂き2〜3回程度練習へ行き、ゴルフセット一式を購入し、5月3日雨の日の初ラウンドでした。何をどうしたら良いのかも解らずただ皆さんに付いて行くだけで、パターの練習もなしでのスタートです。雨は止んできましたが肌寒さは細身の体には凍みました。
 ハウスからコースに出ますと、雨上がりの新緑の素晴らしさにすっかり魅せられました。繁忙期が過ぎたばかりのため体も疲れ切っていた時だったので目と体を癒してくれ、ゴルフそのものよりコースの美しさの虜になってしまいました。因みにスコアは146ぐらいだったと思います。数年は練習もせず120前後の繰り返しのスコアでした。
 平成3年には息子が当社に入社し、会社を継ぐことになりましたが、名前も知られていない誠印刷では、後を継がせても大変だろうと思い小さな会社でも名前を知って貰うにはどうしたら良いのか思案の末、ゴルフでも上手になれば知名度が上がるのでは、と思いシングルの人にスイングを見てもらい練習に励みました。
 ゴルフを始めた当時は、始めた年齢の半分までのハンディになれば良い方だと云われていました。当時は糸巻きボールでパーシモンのドライバーでした。現在は、ツーピース・スリーピースボールでチタンのドライバーと用具もかなり進化してきました。
 現在のハンディは用具が良くなったためか、はからずもシングルの仲間に入れてもらっています。シングルになって会社の名前も印刷業界にはある程度知られるようになりましたが、残念ながら最愛なる息子は、平成11年12月に急性骨髄性白血病のため他界してしまいました。
 ゴルフを始めてからはたくさんの人と出会いまた友人ができたこと、冷静な判断ができたり忍耐強くなったりと、会社の名前を売るだけでなく私の人生にも大いに役立っています。
現在は景色(春は桜・こぶしの花、秋は紅葉)の美しさと、ゴルフの難しさと面白さに魅せられている私です。

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