中小印刷業界の団結と協調を再確認
2010全日本印刷文化典in岐阜盛大に開催
 2010全日本印刷文化典in岐阜が、10月15日午後2時30分から岐阜県岐阜市の岐阜グランドホテルで「乱世を生き抜く!!信長の革新性に学ぶ」をテーマに全国から600人の組合員が参加して開催され、記念式典、全印工連メッセージ、記念講演会、記念懇親会が行われた。

 記念式典は、午後2時30分から開催され、開会の辞、国歌斉唱の後、四橋英児岐阜県工組理事長が「一昨年の鹿児島大会と前後してリーマンショックが起き、それ以来今日まで厳しい状況が続いている。さらに今年は電子書籍元年とも言われ、印刷業界はきわめて先が見通しづらくなってきている。こんな時こそ、まさに信長の革新性に学ぼうということで刺激的なキャッチフレーズを付けさせていただいた。是非、この2日間、いろいろな機会を通じて信長の革新性に触れていただくとともにこれからの印刷業界や自社のあり方をじっくり考えていただきたい」と開催工組代表挨拶を述べた。
 次に、式辞で水上光啓全印工連会長が、「本大会が中小印刷業界の団結と協調を再確認する貴重な機会となり合わせて将来の業界発展を志向する有意義な議論の場にできれば何よりも得がたい価値と意義がある。印刷業は製造業であり、サービス業であり、情報産業であると言われている。基本は製造業であることに変わりはないが、ワンストップサービスという言葉に代表されるように社会全体の中でサービスが求められるようになってきた。さらにクロスメディアという言葉に代表されるようにもっと情報産業としての存在も求められている。まず、お客様の問題解決である。面倒の解消を一緒になって考え、提案し、実践実行し、成果をきちんと責任を持って保証することが要求され、その要求に応えればお客様からパートナーとして高い評価を得られ将来にわたって成長する企業になれると思う。是非、この2日間でたくさんのヒントを掴み取っていただきたい」と述べた。
 つづいて、大畠経済産業大臣(代理)、吉田岐阜県知事(代理)、細江岐阜市長(代理)からそれぞれ祝辞が述べられた。
 表彰に移り、印刷産業発達功労者顕彰の4人に水上会長から顕彰状と記念品が贈られ、さらに組合功労者顕彰78人に顕彰状と記念品、研究開発功労者表彰1人、優良従業員表彰116人に表彰状と記念品が贈られた。
 北海道からは、組合功労者として松井丈氏((株)北研社・オホーツク)、辻憲一氏(辻商事(株)・函館)、川越仁氏(川越製袋(株)・札幌)の3人が栄えある表彰を受けた。
 受賞者を代表して印刷産業発達功労者顕彰を受けた山岡景仁氏(全印工連相談役・三美印刷(株))から謝辞が述べられた。
 この後、大洞正和岐阜県青年印刷人の会会長が文化典宣言を朗読・提案し、満場一致で採択され、閉会の辞が述べられ閉会した。
 午後3時30分から行われた全印工連メッセージでは、水上会長が「業態変革実践プランー全印工連2010計画」がスタートして2年が経過し、改めて業態変革の実践を呼びかけた。
 さらに萩原誠業態変革推進企画室委員長が「業態変革推進企画室がめざすもの」、花崎博己印刷産業ビジョン研究会委員長が「印刷産業ビジョン研究会がめざすもの」と題してそれぞれの成果と取り組みを発表した。
 記念講演会は、午後4時50分から「乱世を生き抜く!!『信長の革新性に学ぶ』」をテーマに、講師に静岡大学名誉教授の小和田和男氏を迎え行われた。
 記念懇親会は、午後6時30分から行われ、席上、岡部理事長をはじめ北海道からの参加者が2012年の北海道大会のピーアールを行った。
印刷文化典宣言

 印刷業界は今、少子高齢化・成熟化・メディアの多様化・グローバル化などまさに乱世の時にある
 こうしたまだまだ先の見えない環境下を生き抜くため、2008年10月に発表した「業態変革実践プラン―全印工連2010計画」を主軸に、業界全体が業態変革を実践・実行・継続・定着していかなければならない
 電子書籍元年と言われる2010年、戦国の風雲児 織田信長の革新性を学び、日本の中心に位置する岐阜の地において、将来の方向性を探り、5年・10年後の印刷産業の在り方について提言し、我々印刷産業人は、情報産業として社会から期待される使命を自覚するとともに、連帯して業界の発展と地域社会に貢献することをここに宣言する
平成22年10月15日
2010全日本印刷文化典in岐阜

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