新春マーケティング研修会開催
「印刷業の高付加価値代への可能性」
〜印刷ほど儲かる商売はない〜
 新春マーケティング研修会が、1月10日午後2時45分から札幌市中央区札幌グランドホテルで、講師に宮本多題詩氏((有)扶桑コンサルティング代表取締役)を迎え、「印刷業の高付加価値化への可能性」〜印刷ほど儲かる商売はない〜をテーマに100余人が参加して開催された。

 宮本講師は、長年、電通に勤務し、AP(アカウントエグゼクティブ)を担当するなど、さまざまな企業の広告活動を行い、その豊富な経験から得た知識を披露した。
 その中で、発注者側は印刷会社に対してアイデアの提供を求めており、印刷価格だけではないこと、さらに印刷会社による価格差から生まれる不信感、ミスに対する印刷会社の責任感のなさなどを持っていることを指摘し、印刷会社は工夫次第で仕事が広がることを実際に受注した仕事を例に上げ説明した。
 また、顧客のことを考える、情報収集の重要性、先を見越した提案など三歩先を行く提案が極めて重要であること、営業マンは「なぜ」「どうして」から仕事が始まること、知的好奇心を端緒にして仕事を創ること、身近な発想からアイデアが生まれることを強調した。
 さらに仕事を増やすためには印刷機械を中心に考えるのではなく、顧客を中心に考えるべきでメディアミックスへの展開なども提案するべきと語った。
 具体的には、全国チェーンの飲食店・コンビニ・食品メーカーの三者間で連動した商品のキャンペーンなど講師本人が関わったいくつかの販促事例を紹介し、「1店単独ではなく、複数の店舗が連動したキャンペーンを構築して、顧客同士の強み、弱みを結びつけることにより、より多くの利用客獲得が期待でき、チラシに限らずポスター、チケット、陳列台、ノベルティなど販促ツールとして印刷物が広がる」と説明した。
 さらに、販促のヒントを見つけるポイントについては、「現在、特定の年齢層やマニアの間で指示されているものは何か、店頭で紹介されているおまけや特典にはどのようなものがあるか日常的好奇心を働かせることであり、雑学から仕事を始まる」とした。
 最後に、「こうした販促支援は何も規模の大きな店舗に限った話ではない。地域のスーパーやメーカーにも提案できる。自社だけで対応できないサービスならばそれができるところと組めばよい。印刷会社は既に高い技術を持っているので、難しく考えるのではなくちょっとした知恵を出しながら、誇りを持って仕事に取り組んで行ってほしい」と結んだ。

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