第27回北海道情報・印刷文化典旭川大会

いい顔 いい出会いのシンフォニー

2005年8月26日(金)・27日(土)・28日(日)


 「北海道の印刷」8月号が届くと、間もなく旭川大会の開催である。
 今大会のテーマ「印刷がつくる いい顔 いい出会い」が決まったのは昨年の1月。大勢の市民の応募作品の中から選ばれ、旭川支部の新年交礼会で発表、表彰させていただいた。決まった時は正直のところ、少しインパクトが弱いかな、という危惧もあった。しかし今、大会の準備をふり返る時期になってあらためてこのテーマのもつ奥深さを感じる。
 全道各支部組合員の熱烈な応援、関連業の皆様からの物心両面でのご支援、いずれも、よそのことなんか考えていられないこの時代に、せちがらさだけが強調されるこの時代に、心をこめて応援して下さるのは、まさに「印刷がつくる いい顔 いい出会い」だと感謝の気持ちでいっぱいになる。
 このテーマと同じく、大会ポスターも市民からの応募の中から決めた。コンピュータの普及で市民だれもが印刷屋さんである今日、市民と同じ目線で印刷を考え、市民に理解される中で業界活動をしたいと考えたからである。
 今大会の中心に「市民と交流の場」を据え、「四つの塾」できめ細かく印刷の面白さを市民に知ってもらおうとするのも、記念講演の講師に柳家小三治師匠を招いて、わかりっきた話でない噺、そして笑いはかけがえのない<文化>であることを実感してもらおうとするのも、市民とのかかわりを重視したいと願うからである。
 今大会のもう一つの目玉(?)は本大会での浅野全工連会長の特別講演である。
 大会宣言案と3支部代表意見発表、浅野会長の特別講演を連動させたいという狙いであるが、昨年5月就任以来の浅野会長の思想・行動に共感する人たちの期待は主管する実行委員会にひしひしと伝わってくる。全国組織のトップと地方大会参加者との「いい出会い」が待ちどおしい。
 もう一つの「いい出会い」は何といっても旭川支部組合員同士の出会いである。同業者は皆知りあいという漠然としたものがあったが、先ず相手はどんな商品を得意としているのか。技術力はどうなのか、そんなことさえ知らなかったことに気づかされた。いろんな準備、会合の中でそんな話が日常的に交わされたのは大きな収穫だったのでないだろうか。もちろん人を知るいい機会でもあった。いつも遠慮がちにしている人、思慮深く丁寧な人、がむしゃらそうに見えても実は繊細で内気な人、おとなしいが快活で前向きな人。そして行動的な人、しぶとく粘り強い人、明るい人、元気な人。それぞれの個性が色んな場面で交錯し合い、ハーモニーを奏でる。多少の行き違いや、思い違い、失敗もあるが、それはハーモニーの美しさを強調するための笛であったり弦であったりということである。この「印刷がつくる いい顔 いい出会い」の一番の享受者が旭川支部員であったのなら、これは旭川支部以外の皆さんには申し訳ないことなのかも知れない。

(旭川支部・則末)


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