平成15年度工業統計発表される
印刷業出荷額6兆5,085億円
 平成15年工業統計の概要がこのほど発表された。5年ごとの全数調査の年となった今回は、印刷産業全体の出荷額が7兆4,251億円と14年統計に比べ2.4%のマイナスになった(14年統計の3人以下事業所は推計値)。今回の調査では出荷額の減少幅も前回調査より圧縮されたほか、一部の業種では上昇傾向を見せてる。

 印刷産業全体の傾向を見てみると、事業所数は3万4,940社で5.6%減、従業者数は39万3,221人で2.2%減、製造品出荷額等は7兆4,251億8,300万円で2.4%の減少となっている。
 出荷額ベースでは昨年の4.5%減に比べ、下げ幅が縮小している。
 今回は全数調査ということで5年前の調査と比較すると、平成10年統計で印刷産業全体では製造品出荷額が8兆7,482億2,300万円であったが、今回調査の結果を見ると1兆3,230億4,000万円減少していることになる。
 この5年間が印刷産業にとって厳しい時期であったことが窺える結果となっている。
 各分野での状況は次の通り。
■印刷業
 事業所数は2万7,106社で4.5%減、従業者数は31万4,976人で1.8%減、出荷額は6兆5,085億3,800万円で2.1%減となっている。
 出荷額の下げ幅が前回(4.2%減)に比べ半分に縮小している。
■製版業
 事業所数は2,950社で17.3%減、従業者数は3万8,117人で5.9%減、出荷額は5,416億4,500万円で5.4%減と事業所数、従業者数で昨年を上回る下げ率となっている。
■製本業
 事業所数は2,396社で7.8%減、従業者数は2万3,336人で4.6減、出荷額は2,271億1,800万円で4.8%減となっている。出荷額は昨年の下げ率(7.3%減)から縮小となった。
■印刷物加工業
 事業所数は2,260社で2.5%増、従業者数は1万4,767人で4.1%増、出荷額は1,265億4,400万円で3.3%増と上向いた。
■印刷関連サービス業
 事業所数は228社で9.5%減、従業者数は1,965人で5.5%減、出荷額は213億3,900万円で3.6%減となっている。

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