本年5月1日から
雇用保険制度が変更
 雇用保険法の一部を改正する法律の施行に伴い、本年5月1日から雇用保険制度が変わりました。
 新しい雇用保険制度の概要は次のとおり。
1.基本手当の給付率、上限・下限額が変わりました。
●基本手当の給付率、上限・下限額が変わりました。これは、改正雇用保険法の施行日以後に離職された方に適用されました。
*基本手当日額は、次表の賃金日額×給付率の額となりました。
年 齢
賃 金 日 額
給 付 率
60歳未満
2,140円以上4,210円未満
80%
4,210円以上12,220円以下
80%〜50%
12,220円超
50%
60歳以上
65歳未満
2,140円以上4,210円未満
80%
4,210円以上10,950円以下
80%〜45%
10,950円超
45%
*賃金日額、基本手当日額の上限額は次表のとおりとなりました。
年   齢
賃金日額の上限額(基本手当日額の上限額)
30歳未満
13,160円(6,580円)
30歳以上
45歳未満
14,620円(7,310円)
45歳以上
60歳未満
16,080円(8,040円)
60歳以上
65歳未満
15,580円(7,011円)
*賃金日額の下限額は2,140円(基本手当日額の下限額は1,712円)となりました。
2.基本手当の所定給付日数が変わりました。
●短時間労働被保険者以外の一般保険者と短時間労働被保険者の所定給付日数が一本化され、改正法の施行日以後に離職した方に適用されました。
●離職の日の年齢が35歳〜44歳の方で被保険者であった期間が10年以上である特定受給資格者の所定給付日数が延長され、施行日以後に離職した方に適用されました。
〔法改正後の所定給付日数〕
(1)特定受給資格者の場合((3)を除く)
被保険者であった期間
区  分
1年未満
1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満
90日
90日
120日
180日
30歳以上45歳未満
35歳以上45歳未満
90日
180日
210日
240日
240日
270日
45歳以上60歳未満
180日
240日
270日
330日
60歳以上65歳未満
150日
180日
210日
240日
※特定受給資格者…倒産、解雇等の理由により離職を余儀なくされた方のことをいいます。
(2)特定受給資格者以外の場合((3)を除く)
被保険者であった期間
区  分
1年未満
1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
全 年 齢
90日
90日
120日
150日
(3)就職困難な者の場合
被保険者であった期間
区  分
1年未満
1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
45歳未満
150日
300日
45歳以上
65歳未満
360日
3.60歳到達時賃金日額算定の特例が廃止されました。
●60歳到達時以後に離職した方については、60歳到達時点の賃金日額と離職時の賃金日額を比較して高い方の賃金日額により基本手当日額を算定する特例が設けられていましたが、施行日以後に60歳に到達した方については、この特例が廃止されました。
 なお、施行日の前日以前に60歳に到達した方については、施行日以後も60歳到達時の賃金日額算定の特例が適用されます。
4.育児、介護による休業、勤務時間短縮措置についての基本手当日額算定の特例が創設されました。
●育児休業、介護休業または育児・介護に伴う勤務時間短縮措置により賃金が喪失または低下している期間中に倒産、解雇等の理由により離職した方については、休業開始前または勤務時間短縮措置前の賃金日額により基本手当の日額を算定する特例が設けられました。
 この特例は、施行日以後に休業または勤務時間短縮措置の適用が開始された方に適用されます。
5.訓練延長給付制度における複数回受講の特例が拡充されました。
●雇用対策臨時特例法による公共職業訓練の複数回受講等の特例措置の対象者が「45歳以上60 歳未満」から「35歳以上60歳未満」に拡大されるとともに、特例の期間が「平成16年度末まで」から「平成19年度末まで」3年間延長されました。
 この特例は、拡大された年齢層(35歳以上45歳未満)の方については、施行日以後特例に基づく受講指示を受けたときに適用されます。
6.高年齢求職者給付金の額が変わりました。
●高年齢求職者給付金の給付内容が短時間労働被保険者である高年齢継続被保険者の給付内容に一本化され、施行日以後に離職した方に適用されることになりました。
〔法改正後の所定給付日数〕
被保険者であった期間
1年未満
1年以上
高年齢求職者
給付金の額
基本手当日額の30日分
基本手当日額の50日分
7.就業手当が創設されました。
●多様な方法による早期就業の実現のための就業手当の創設とあわせて現行の就職促進給付が整備され、就業促進手当(就業手当、再就職手当、常用就職支度手当)に統合されました。
●就業手当の創設
 基本手当受給者の多様な就業形態による早期就業を促進するため就業手当が創 設されました。
 この手当は、施行日以後に職業に就いた方に適用されることになりました。
 なお、施行日の前日以前に離職した方については、支給要件の判断、給付額の算定に当たって 旧基本手当日額および旧所定給付日数が適用されますが、上限額は改正後の上限額が適用されることになりました。
8.教育訓練給付金の額などが変わりました。
●支給要件期間、給付率及び上限額の改正
 支給要件期間、給付率および上限額について次のとおり改正され、施行日以後に対象教育訓練の受講(厚生労働大臣が指定する教育訓練)を開始した方に適用されることになりました。
(1)支給要件期間の要件を5年以上から3年以上とすること。
(2)支給率、上限額の改正
  支給額は、支給要件期間に応じ、以下のとおりとなりました。
a5年以上
 教育訓練経費の40%に相当する額となりました。ただし、その額が20万円を超える場合は20万円とし、8千円を超えない場合は支給されません。
b3年以上5年未満
 教育訓練経費の20%に相当する額となりました。ただし、その額が10万円を超える場合は10万円とし、8千円を超えない場合は支給されません。
●適用対象期間の延長
 一般被保険者資格を喪失した日以後1年間のうちに妊娠、出産、育児、疾病、負傷等の理由により引き続き30日以上対象教育訓練の受講を開始できない日がある場合には、ハローワークにその旨を申し出ることにより、当該資格を喪失した日から受講開始日までの教育訓練給付の対象となり得る期間(適用対象期間)にその受講を開始できない日数(最大3年まで)を加算できるようになりました。
 この措置は、施行日以後妊娠、出産、育児、疾病、負傷等の理由により引き続き30日以上教育訓練を受けることができなくなるに至った方であって、当該教育訓練を受けることができなくなるに至った日が離職後1年以内である方に適用されます。
9.高年齢雇用継続給付の支給要件及び給付率が変わりました。
●高年齢雇用継続給付の賃金低下率要件、給付率の改正
 支給要件の賃金低下率について15%超が25%超に、給付率について25%が15%となりました。
 なお、これらの改正は、以下のとおり適用されることになりました。
(1)高年齢雇用継続基本給付金の支給要件、給付内容の見直し
 60歳に到達した日(60歳到達時において被保険者であった期間が5年に満たない場合は、5年に達した日)が施行日以後である被保険者について適用されることになりました。
(2)高年齢再就職給付金の支給要件、給付内容の見直し
*施行日以後に離職し、安定した職業に就くことにより被保険者となった方に適用されることになりました。
*施行日の前日以前に離職し、安定した職業に就くことにより被保険者となった方に対しては、旧賃金日額に基づき、改正前の支給要件、給付率、支給限度額及び下限額が適用されることになりました。
*施行日の前日以前に離職し、施行日以後に安定した職業に就くことにより被保険者となった方に対しては、旧賃金日額に基づき、新たな支給要件、給付率、支給限度額及び下限額が適用されることになりました。
●高年齢再就職給付金と再就職手当との併給調整
 高年齢再就職給付金の支給を受けられる方が、同一の就職につき、再就職手当の支給を受けられる場合において、その方が再就職手当の支給を受けたときは高年齢再就職給付金は支給されず、高年齢再就職給付金の支給を受けたときは再就職手当は支給されません。この併給調整は、施行日以後に安定した職業に就くことにより被保険者となった方に適用されることになりました。
詳しくは、お近くの公共職業安定所
(ハローワーク)におたずねください。